インフルエンザのA型とB型は何が違うの?

インフルエンザのA型とB型は何が違うの?

例年、冬場(12月~3月ごろ)に流行する季節性インフルエンザにはA型とB型があります。インフルエンザA型・B型は流行性疾患であり、普通の風邪より も他人へ感染する力が強く、かつ症状も強いことが特徴です。A型はとりわけ感染力が強く、症状も重篤になる傾向があり、ウイルス性肺炎から致死的になるこ ともあります。まれに同じ年にA型とB型の両方にかかる人もいますので、一度インフルエンザにかかっても引き続き予防策をとることが必要です。
インフルエンザには季節性のインフルエンザのほかにも新型インフルエンザがあります。新型インフルエンザとは、これまで人の世界で流行を起こしたことのな いウイルスがトリの世界やブタの世界から人の世界に入って、ヒトからヒトへ感染できるようになるものです。このため、新型インフルエンザは、毎年流行を繰 り返す季節性インフルエンザと異なり、一般の人の多くが免疫を持っていないため、感染が拡大しやすく、私たちの健康や社会生活に大きな影響をあたえる可能 性があります。
私たちがインフルエンザにかからないように予防する方法として以下があげられます。
1.流行前のワクチン接種(現在使用されているワクチンは三価ワクチンで、A型・B型・新型のいずれにも対応しています。)
2.外出後の手洗い・うがい
3.適度な湿度の保持 (空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下します。)
4.十分な休養とバランスのとれた栄養摂取(体の抵抗力を高めます。)
5.人混みや繁華街への外出をひかえる(やむをえず人混みに入る可能性がある場合にはマスクの着用が必要です。)
以上のような予防を行ってもインフルエンザにかかった場合には、早めに医療機関を受診し、安静・休養を十分にとりましょう。特に睡眠を十分にとることが大切です。また、せき・くしゃみなどの
症状があるときには、周りの人にうつさないために、不織布製マスクを着用しましょう。

(内科 石松 卓)