言語聴覚士をご存知ですか?~話す・聴く・表現する・食べるリハビリの専門職

言語聴覚士をご存知ですか?~話す・聴く・表現する・食べるリハビリの専門職

平成25年4月からリハビリテーション科に「言語聴覚士」が新しく配属となりました。今回はその言語聴覚士の仕事内容、対象となる障害をご紹介します。

 

ことばによるコミュニケーションには言語・聴覚・発声・構音・認知などの機能が関係しており、病気や事故、発達上の問題で機能が損なわれることがあります。言語聴覚士はコミュニケーションや食べる機能に問題があるひとへ専門的サービスを提供し、社会復帰や生活の再構築を支援することを専門とします。

コミュニケーションの問題や食べる機能の問題の本質や発現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために検査・評価を実施し、必要に応じて訓練・指導・助言・その他の援助を行います。

言語・摂食嚥下障害とは

言語障害(ことばの障害)

ことばの障害はいろいろな種類があります。その一つとして脳梗塞などによって、「聞いて理解できない」、「ことばとして思い出せずにうまく伝えられない」等の症状が出てくる失語症と呼ばれる障害があります。また、神経の病気により呂律が回らなくなる構音障害があります。子どもでは聞こえには問題がなくても、なかなかコミュニケーションがとれない、ことばの発達が遅い等の問題が出てくる言語発達障害があります。また生まれつき耳の聞こえが悪い場合には、ことばを確実に学習することが難しくなります。

この他にも、舌ガンで手術をした結果、発音が難しくなる場合や、声帯と呼ばれる声を出す部分の病気やケガによって発声に問題が出てくる場合もことばの障害に含まれています。

摂食・嚥下障害(飲み込みの問題)

食べ物を噛んだり、飲み物を飲んだりすることが難しくなることで、口から胃までのいろいろな部分の問題で起こってきます。

高齢になれば自分の歯がなくなり、唾液も少なくなります。また飲み込みに関係するいろいろな器官の動きが悪くなる等の理由で、餅で窒息しかける、水でむせる、といったことが起こりやすくなります。どこに問題があるかによって、液体でむせやすい、あるいは固形物が食べにくいなど、症状もさまざまです。

気になる障害のある人

上記のような様々な問題に関わるのが言語聴覚士です。

ことばや飲み込みで気になる症状がある場合は外来の受診をしてみませんか?入院だけでなく、外来や訪問リハビリテーションでもことばや飲み込みのリハビリが可能です。早期のリハビリでより良い生活を維持しましょう!

(リハビリテーション班言語聴覚士 草野 結佳)